ブルーベリーを選ぶ際のポイントと育て方について
ブルーベリーには、大きく分けて、ラビットアイ系、サザンハイブッシュ系、ノーザンハイブッシュ系と言う3つの系統があります。
※厳密にはまだありますが、ここでは割愛します。ラビットアイ系
ラビットアイ系は比較的育て易く豊産性で、一番広く出回っていて初心者の方には断然お薦めの系統です。
育成可能地域は、九州~関東地方辺りまでと言われてましたが、温暖化の影響で、東北地方でも可能な様です。基本的には自家受粉しませんので、結実させる為には、同じラビットアイ系の異品種を近くに植えて下さい。
サザンハイブッシュ系
サザンハイブッシュ系は、ラビットアイ系に比べると成長も遅く、比較的育て難い品種が多いですが、全体的にラビットアイ系よりもハイブッシュ系が味が良い!とこだわる方も多く、中級者以上向きの系統です。
育成可能地域は、ラビットアイ系と同様に、九州~関東地方辺りまでです。基本的には1本でも結実しますが、同系統多品種との混植で、完熟期が早まったり、果実品質が向上する様です。
ノーザンハイブッシュ系
ノーザンハイブッシュ系は、一番寒冷地向きの品種で、一部九州でも栽培可能な品種もありますが、どちらかと言うと関東以北向けの系統です。
※鉢植えで、真夏の直射日光を防ぐ様にしたり、上級者で土壌や水の管理に慣れてる方であれば、九州でも充分育てれます。品種も豊富で、味の評価も高い品種が多く、上級者に人気の系統です。
サザンハイブッシュ系と同様、自家受粉しますが、実の付を良くする為に、多品種植えられた方が良い様です。
※ノーザンハイブッシュ系は、ラビットアイ系に接木すると、暖地適正も向上しますし、生育・生産性も向上します。
慣れて来たら、接木にチャレンジしてみるのも楽しいと思います。
育て方
ブルーベリーは、弱酸性で水捌けの良い土壌を好みます。
ホームセンター等でブルーベリー専用培養土を買ってくるのが一番簡単ですが、広く営利栽培等を行う場合はコストが割高になるので、植え付ける土に、ピートモス(10~30%)と鹿沼土やボラ土、もみ殻などをよく混ぜ込んで植えます。『ブルーベリーは、太陽と水で育つ』と言われるくらい、日当たりと水の管理が重要になります。※鉢植えの場合
※地植えの場合は、乾燥が著しく酷い場合を除いて、基本的に水を与える必要は無いです。
水捌けが悪い土地に植え付ける場合は、ボラ土かパーライトを混ぜ込んで、水捌けを改善しましょう。
※ブルーベリーは、ツツジ科特有の浅根なので、高畝を作って植え付ければ、比較的水捌けが悪い所でも育ちます。
具体的な手順(地植えの場合)
①深さも幅も、根っこの倍くらいの穴を掘り、掘り上げた土にピートモスと鹿沼土等を混ぜ込んで、その土で植えつけます。
②植え付けが完了したら、根本にたっぷりと水を注ぎます。
※お椀の底みたいに、周りを高くして、そこに水を溜める様にして与えると、地中まで水が染み渡るので良いです。
③風などで倒れたり根元がグラつかない様に、支柱をしてあげたら完成です。
鉢で栽培する場合
鉢での栽培は水の管理が大切です。特にベランダ栽培の場合は水やりに注意です!
ベランダは夜間も温度がこもりやすく乾燥しやすいので、梅雨明けから夏にかけては水を朝夕2回与えるようにして下さい。(夕方は鉢の土が渇き気味だったら与えます。)
ワンポイント:水をしっかり与えた時の鉢の重さを覚えておいて、重さで判断すると、表面的な乾燥では無く、全体の乾燥が分かる様になります。
落葉している冬は、ほとんど水は欲しがらなくなるので、土が乾きにくくなります。そんな時期は水の与えすぎになりやすいので、鉢の重さで判断出来る様になると、根腐れをさせる事も無くなると思います。
剪定方法
今年の結果枝は枯れ込むので、冬場に枯れ込んだ枝は剪定します。
根元付近の爪楊枝みたいな細い枝は、全て剪定します。
日当たり・風通しが良くなると、病害虫の被害も減るし、美味しい実が収穫出来るので、内向き枝、重なり枝等、どんどん剪定し、葉が出た時でも、全体に陽が当たるイメージで大胆に剪定しましょう。
肥料
慣行農法の場合は、3月と収穫後に速効性化成肥料を、12~2月に寒肥として有機肥料(油粕や牛ふんなど)を与えますが、私は、ブルーベリー園全体にクローバーの種を蒔いて、マメ科の窒素固定を利用し、無農薬・無肥料栽培をしていますが、それでも普通に収穫出来ます。
※近年では、ブルーベリーは菌根菌植物と言う事で、菌根菌と共生させて無肥料で育てようと言う試みをされている方も増えてます。消毒
ほとんど必要無いです。まれに高温多湿になるとイラガが発生したり、ミノムシ(蛾の幼虫)が付いたりしますが、手で捕殺したり、足長バチの巣を見守って、足長バチに食べて貰う事で、無農薬で栽培出来ます。
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