生産農家による『クリスマスローズの育て方』
今回は、植替え・鉢増し、用土、肥料、水やり、について解説します。
1.植替え・鉢増し
6月~8月を除き、購入したら早めに植え替え・鉢増しを行う様にしましょう。
クリスマスローズは、5号鉢のサイズくらいまでは、毎年鉢増しをしないと、鉢の中で根詰まりを起こしてしまいます。(サークリングと言う現象です)
根詰まりが酷くなると水捌けも悪化し、葉の色が悪くなり最悪枯れます。
なので、購入後は直ぐに植替えが必要ですが、6月~8月には植替えしないで下さい。
なぜダメなのか?と言うと、クリスマスローズは夏場は休眠します。
肥料も与えてはいけませんし、水も殆ど吸わないので、クタっと萎れる場合にのみ、水を与えれば良いです。
夏場の休眠期に肥料や水を積極的に与えると、株が相当痛みますし、枯れる事もあります。
2.用土
うちではトラクターを使って土を混ぜるので、1回の量が家庭向きでは無いので、もしも真似される場合は、1/100等に換算して配合したら良いと思います。
ボラ土(8mm)500ℓ、赤玉土(ソイル小粒)340ℓ、パーライト(キングパール)200ℓ、北海道ピートモス1号200ℓ、鹿沼土(小粒)100ℓ、木炭(すみ太郎)60ℓ、重焼燐2kg、マグアンプⅡ3kg、HB101顆粒300g、と言う分量で用土を作っています。
最初のうちは何割か枯れる様な事もありましたので、10年掛けて毎年試行錯誤しながら、現在はこの配合で落ち着いてます。
とは言っても、趣味栽培でマネできる内容では無いと思いますので、メイン資材のボラ土、赤玉土、パーライトに木炭程度でも良いと思いますし、もっと簡素化したい場合は、市販のクリスマスローズの土に、ボラ土を2~3割混ぜるくらいで良いと思います。
鹿沼土や赤玉土では無く、ボラ土と言うのがキモで、ボラ土って言うのは、日向土と言う名前でも流通してますが、宮崎県の霧島火山帯で採取できる硬い軽石で、潰れにくいので水捌けをずっと保ってくれます。
3.肥料
肥料は、うちでは置き肥を使っています。
具体的には、プロミックスタンダード(12:12:12)と言う商品で、うちは1万円超えるくらいの大きな箱入りで買ってますが、数百円の小袋の商品もあります。
与える時期は、10月、12月、2月です。
植替えの記事でも書きましたが、クリスマスローズは暑い時期に休眠するので、夏場に向けて肥料を切らしておくために、早めに与えるのを止めた方が良いです。
4.水やり
水は、乾いたらたっぷりと与え、湿ってるのに与えると根腐れの原因になるので注意が必要です。
うちでは、1万鉢以上のクリスマスローズを育ててるにも関わらず、1鉢毎の湿り具合を見ながら、1鉢づつ丁寧に水を与えています。
※自動で水分量を検知しながら水を与える装置が開発されれば、農業界の自動化が前進しそうです。
それだけ、クリスマスローズは過湿が嫌いなのです。
夏場は、他の植物が毎日、場合によっては1日に2回とか水を与えるので、クリスマスローズも毎日水を与えたくなりますが、6月~8月、夏場はクリスマスローズの休眠期で水も吸わないので、萎れない限り与える必要はありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿